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Ruby エンジニアの将来性ってどう?【2025 年最新】需要の動向や平均年収、今後のキャリアパスを紹介

「Ruby はもう時代遅れの言語だ」——。
そんな言葉を見かけて、ご自身のキャリアに不安を感じていませんか? 特に、日々の仕事で Ruby on Rails を使い、その開発スピードや思想を気に入っているエンジニアにとって、こうした声は気になりますよね。

この記事は、まさにそんなモヤモヤを抱えるあなたのために書きました。

今の会社で成長が頭打ちかも…と次のキャリアを考え始めている

ワークライフバランスを整えて、長く安心して働きたい

自分の技術をもっと磨いて、エンジニアとしての市場価値を上げたい

年齢を考えると、今がキャリアアップのラストチャンスかもしれない…

自分のスキルをどう伝えれば、キャリアアップにつながるのか分からない

一つでも当てはまるなら、この記事はあなたのキャリアプランを見直すための、きっと良い道しるべになるはずです。

この記事では、「Ruby はまだ大丈夫!」といった根拠のない精神論は語りません。2025 年最新の客観的なデータや技術トレンドに基づいて、Ruby のリアルな需要、年収、そして AI 時代に見直されるべき価値まで、さまざまな角度からその将来性を解き明かします。

読み終える頃には、あなたは Ruby という言語の「今」を正しく理解し、自信を持って次のキャリアへ踏み出すための具体的な一歩が見えているでしょう。


目次

まず結論:Ruby の将来性は「特定の分野で、これからも非常に明るい」

最初に結論からお伝えします。Ruby の将来性は、「Web アプリケーション開発、特にスピード感が求められる分野で、これからも非常に有望」です。

たしかに、AI やデータサイエンス、あるいは社会インフラを支えるような超巨大システムの分野では、Python や Go といった他の言語が主役の座にいます。Ruby が全ての領域で使える万能言語でないことは事実です。

しかし、だからといって「Ruby はオワコン」と結論づけるのは、少し早計かもしれません。Ruby には、他の言語にはないハッキリとした強みがあり、その価値が輝く「得意なフィールド」が存在します。それは、「ビジネスのアイデアを、最速でカタチにする」ことが求められる現場です。

スタートアップ企業の新しい事業(MVP 開発)

Web 系自社開発企業のサービス改善

高速で PDCA サイクルを回すアジャイル開発の現場

こうした環境で、Ruby とその代表的なフレームワークであるRuby on Railsが生み出す圧倒的な開発スピードと生産性の高さは、今もなお他の追随を許しません。ビジネスは「時間との勝負」です。完璧なものを時間をかけて作るより、まずは良いものを素早く市場に出し、ユーザーの声を聞きながら改善していくスタイルが主流の今、Ruby の価値はまったく揺らいでいないのです。

この記事では、なぜそう断言できるのか、その理由をデータと事実に基づいて、一つひとつ丁寧に解説していきます。


なぜ Ruby の将来性は心配される?よくある「3 つの不安」の正体

ポジティブな結論をお伝えしましたが、まずは皆さんが抱えているであろう不安の正体をしっかり見つめてみましょう。「Ruby は終わった」と言われる背景には、主に 3 つの理由があります。

【不安 1】処理速度が遅く、大規模な開発には向かない?

Ruby はインタプリタ言語といい、書かれたコードを一行ずつ機械が理解できる言葉に翻訳しながら実行します。これは、Java や C#のように、プログラム全体を事前に翻訳してから実行するコンパイラ言語と比べると、一般的に処理速度が遅くなる傾向があります。

また、Ruby は動的型付け言語です。これは、変数の「型」(数字なのか文字なのか、など)をあらかじめ決めなくてもよいため、柔軟でスピーディにコードを書けるメリットがあります。その一方で、プロジェクトが大きくなると、次のような課題が出てきます。

実行して初めてわかるエラーが多い: 型の食い違いによるエラーが、プログラムを動かすまで見つけにくい。

コードが読みにくくなりがち: この部品(メソッド)が何を求めていて、何を返すのかがわかりにくく、大人数で開発したり、後から修正したりするのが大変になることがある。

こうした特性から、「Ruby は小規模なプロトタイプ作りには良いけれど、何百万人もが使うような大規模サービスの開発には、性能やメンテナンスの面で向いていない」というイメージが生まれました。

【不安 2】AI・データサイエンスのブームに乗り遅れている?

今の IT トレンドを語るうえで、AI や機械学習は外せません。そして、この分野で「事実上の標準」となっている言語は、間違いなくPythonです。

NumPy/Pandas: データ分析や計算が得意

Scikit-learn: 機械学習の便利な道具がそろっている

TensorFlow/PyTorch: AI の中核技術、深層学習を扱う

Python には、こうした強力で使いやすいライブラリ(便利な部品セット)がそろっています。世界中の研究者や開発者が Python を使い、最新の研究成果が Python のライブラリとして公開される。この良い循環によって、AI 分野における Python の地位は非常に強固なものになっています。

一方、Ruby にも同じような挑戦はありますが、残念ながら Python ほどの地位は築けていないのが現状です。このため、「今一番伸びている AI 分野で存在感がない Ruby は、将来的に使われなくなるのでは?」という不安の声が上がっています。

【不安 3】Python や Go といった他の言語に仕事を奪われる?

Ruby が最も得意としてきた Web 開発の分野でも、強力なライバルが登場しています。

Python: Django や FastAPI といったフレームワークの進化で、Web 開発の選択肢としても存在感を増しています。AI モデルを組み込んだ Web サービスを作るなら、裏側も Python で統一した方が効率的だと考えるのは自然なことです。

Go: Google が開発した言語で、処理が速く、複数の処理を同時にこなす「並行処理」が得意です。小さなサービスをたくさん連携させて動かす「マイクロサービス」という作り方では、Go が有力な選択肢になっています。

これらの言語は、Ruby が苦手とする部分をカバーできるため、プロジェクトの目的によっては Ruby の代わりになることもあります。


【2025 年最新】その懸念はもう古い?Ruby の進化と反撃

ここまで Ruby が抱える課題を見てきましたが、話はここで終わりません。重要なのは、Ruby コミュニティがこれらの課題と向き合い、力強く進化を続けているという事実です。かつての弱点は、最新の技術によって克服されつつあります。

大規模開発を支える「静的型付け」という助っ人 (Sorbet/RBS)

大規模開発での「コードの読みにくさ」という課題にも、強力な解決策が登場しています。それが「静的型付け」の導入です。

RBS: Ruby 3 から公式に導入された、Ruby の型情報を書くための仕組み。

Sorbet: Stripe 社が開発した、高速な型チェックツール。今の Ruby コードに少しずつ型を導入できる。

これらを使うことで、Ruby の「書きやすさ」という良さを保ちながら、まるで別の言語のようにカッチリとした開発ができます。

静的型付けを導入するメリット

メリット具体的にどうなる?
バグを早く見つけられる実行時によく起きる型関連のエラーを、コードを書いている段階で見つけられる。
安心してコードを修正できるコードの変更がどこに影響するかを型システムが教えてくれるので、大胆なリファクタリングも怖くない。
開発がもっと快適になるエディタが賢くなり、正確なコード補完や定義ジャンプが可能になって、開発効率がグッと上がる。
コードが仕様書になるメソッドの引数や返り値の型が明確になり、他の人が読んでも理解しやすいコードになる。

Sansan 社の名刺アプリ「Eight」など、多くの企業が大規模な Rails アプリに Sorbet や RBS を導入し、開発しやすさとコードの信頼性を両立させています。「Ruby は大規模開発に向かない」という懸念は、着実に過去のものとなりつつあります。

AI 分野への挑戦と、Web 以外の新たな可能性

AI 分野ではたしかに Python に軍配が上がりますが、Ruby もただ指をくわえて見ているわけではありません。科学計算ライブラリの「Red Data Tools」を中心に、データ分析や機械学習のための環境づくりが進んでいます。

また、Web 以外の分野、特に IoT(モノのインターネット)では、少ないメモリで動く「mruby/c」が注目されています。これにより、決済端末や工場のセンサー、自動販売機など、さまざまな機械の中で Ruby が動く未来が近づいています。

これらはまだ発展途上ですが、Ruby が Web という得意分野に満足せず、新しい可能性に挑戦し続けている力強い証拠です。


それでも Ruby がビジネスで選ばれ続ける「5 つの本質的な理由」

技術の進化に加えて、Ruby には時代が変わっても色褪せない、ビジネスの核心をついた強みがあります。これこそ、多くの企業、特にスピードが命のスタートアップが今なお Ruby を選ぶ理由です。

理由 1:Ruby on Rails がもたらす「圧倒的な開発スピード」

Ruby on Rails の中心には「設定より規約(CoC)」という思想があります。これは「みんなが守るべきお作法(規約)に従えば、いちいち面倒な設定をしなくても、うまく動くようにしよう」という考え方です。

これにより、開発者は退屈な設定作業から解放され、「本当に作りたいもの」であるビジネスの機能作りに集中できます。特に、まずは最小限の製品(MVP)を素早く作って市場の反応を見るアジャイル開発において、この開発スピードは最強の武器になります。

ライバルが「どの技術を使おうか」「どう設定しようか」と悩んでいる間に、Rails エンジニアはもう動くプロトタイプを完成させている。このスピード感こそが、ビジネスで勝つための大きなアドバンテージなのです。

理由 2:スタートアップや Web 系企業からの「根強い人気」

理由 1 とつながりますが、新しいサービスを次々に生み出すスタートアップや Web 系自社開発企業にとって、Ruby on Rails は今も非常に人気の高い選択肢です。

これは単に開発が速いからだけではありません。Ruby には「エンジニアが幸福であること(Developer Happiness)」を大切にする文化があります。コードが直感的で美しく、書くこと自体が楽しいと感じられるように作られているのです。

幸せなエンジニアは生産性が高く、創造的です。優秀なエンジニアに「この会社で働きたい」と思ってもらう上で、この「開発者体験(DX)」の良さは無視できません。結果として良いサービスが生まれ、ビジネスが成長するという好循環につながります。

理由 3:「学びやすさ」と「日本語情報の豊富さ」

Ruby は、開発者のまつもとゆきひろ氏が「ストレスなく、プログラミングを楽しめるように」と設計した言語です。文法がシンプルで人間にとって読み書きしやすく、プログラミングを初めて学ぶ人にとっても、比較的とっつきやすいと言われています。

さらに、日本で生まれた言語であることは、日本のエンジニアにとって計り知れないメリットです。

公式ドキュメントが日本語でしっかり読める

質の高い日本語の技術書やブログ記事がたくさんある

RubyKaigi のような世界最大級のカンファレンスが日本で開かれる

困ったときに日本語で検索すれば、たいていの答えが見つかる。これは他の言語にはない大きな強みで、Ruby コミュニティが活発であり続ける理由の一つです。

理由 4:「安定した求人」と「高い年収」

「Ruby の求人は少ないのでは?」という心配もわかりますが、データを見ると少し違う景色が見えてきます。たしかに、Java や PHP と比べると求人の絶対数は少ないかもしれません。しかし、Web 系企業を中心に需要は安定しており、何より専門性が高く評価されるため年収水準が高い傾向にあります。

ただコードが書けるだけでなく、Rails を使って素早くサービスを成長させられるエンジニアが、企業から強く求められています。

理由 5:【採用事例】国内外の有名サービスが「信頼の証」

最後に、理屈よりも雄弁な事実を見てみましょう。私たちが普段使っている多くの有名サービスが、今も Ruby on Rails を土台に作られ、動いています。

GitHub: 世界最大のソフトウェア開発プラットフォーム

Shopify: 世界最大級の EC プラットフォーム

Airbnb: 世界的な民泊サービス

クックパッド: 日本最大の料理レシピサービス

食べログ: 日本最大級のグルメサイト

freee: クラウド会計ソフトの国内大手

これらのサービスは、毎日ものすごい量のアクセスを処理し、日々新しい機能を追加し続けています。彼らが Ruby を使い続けているという事実こそが、Ruby on Rails が単なる試作品ツールではなく、大規模で信頼性の高いサービスを支えられる技術であることの、何よりの証明です。


【データで見る】Ruby エンジニアの需要と年収のリアル

ここからは、より客観的なデータで、Ruby エンジニアの現在の市場価値を具体的に見ていきましょう。キャリアプランを考えるうえで、自分の立ち位置を正しく知ることはとても大切です。

求人数の動向:他の主要言語と比べてどう?

  1. 絶対数は Java に及ばない: 大企業などで広く使われる Java と比べると、求人の数は少なめです。
  2. Web 系言語の中では安定したポジション: Web 開発で長く使われる PHP や、人気の Python と比べても、大きく劣ることはなく、安定した市場があることがわかります。

「求人が全くない」のではなく、「Web 系自社開発やスタートアップといった特定の分野に、質の高い求人が集まっている」のが Ruby 市場のリアルな姿なのです。

年収相場:経験やスキルでどう変わる?

Ruby エンジニアの年収は、経験やスキルによって大きく変わります。一般的な目安は以下の通りです。

経験・スキルレベル年収レンジ(目安)主な役割・スキル
若手(〜3 年目)400 万円 〜 600 万円Rails の基本操作、テスト作成、既存機能の修正
中堅(3〜5 年目)600 万円 〜 800 万円新規機能の設計・実装、コードレビュー、後輩のサポート
シニア・スペシャリスト800 万円 〜 1,200 万円パフォーマンス改善、大規模なコード改修、技術選定、システム全体の設計
テックリード・マネージャー900 万円 〜 1,500 万円+開発チームのリーダー、プロジェクト管理、メンバーの育成や評価
フリーランス800 万円 〜 1,500 万円+即戦力としての高い専門性、インフラやフロントエンドなど複数のスキル

このように、経験を積んで専門性を高めれば、年収 1,000 万円以上は十分に狙えます 特に、ただ Rails が使えるだけでなく、後述するような「プラスアルファの価値」を提供できるエンジニアは、非常に高く評価されます。これは、あなたの「キャリアアップと待遇改善」という目標に直結する大切な情報です。


AI 時代を勝ち抜く!市場価値の高い Ruby エンジニアになるためのキャリア戦略

Ruby の将来性が明るいことは、ご理解いただけたかと思います。では、変化の速いこの時代に、Ruby を軸にして自分の市場価値を高め続けるには、どんなキャリアプランがあるのでしょうか。ここでは、3 つの具体的な道筋を提案します。

キャリアパス 1:Ruby on Rails を極める「スペシャリスト」

一つ目は、Ruby on Rails のバックエンド技術を徹底的に深掘りし、その道の第一人者を目指すキャリアです。

パフォーマンス改善の達人になる: YJIT の活用はもちろん、SQL の最適化、N+1 問題の解消、キャッシュ戦略などを駆使して、サービスの応答速度をコンマ秒単位で改善するスキル。

美しい設計ができる: ドメイン駆動設計(DDD)などを理解し、メンテナンスしやすく、将来の機能追加にも強いアプリケーションを設計するスキル。

セキュリティの砦となる: さまざまなサイバー攻撃の手口を熟知し、ユーザーが安心して使える頑丈なシステムを作るスキル。

こうしたスキルを持つエンジニアは、サービスの「心臓部」を任される、替えの効かない存在になれます。

キャリアパス 2:フロントエンドもこなす「フルスタックエンジニア」

二つ目は、サーバーサイドの専門性に加えて、モダンなフロントエンド技術も身につける「フルスタックエンジニア」への道です。

モダンなフロントエンド技術を学ぶ: ReactVue.js、そしてそれらと相性の良いTypeScriptを習得する。

優れた API を設計・開発できる: フロントエンドとスムーズにデータをやりとりするための API を設計・開発するスキル。

Rails の最新フロントエンド技術を追う: Hotwire(Turbo/Stimulus)など、Rails 自体が提供する新しいフロントエンド技術も使いこなせる。

ユーザーが見る画面から、それを支える裏側まで一人で開発できるフルスタックエンジニアは、特に少数精鋭で開発するスタートアップなどでは、喉から手が出るほど欲しい人材です。市場価値が非常に高く、キャリアの選択肢も大きく広がります。

キャリアパス 3:開発経験を生かす「テックリード・マネージャー」

三つ目は、技術力を生かし、チームやプロジェクト全体を引っ張っていくリーダーやマネージャーへの道です。

テックリード(TL): チームの技術的な方針を決めたり、難しい課題を解決したり、メンバーの技術力を引き上げたりする、技術面のリーダー。

エンジニアリングマネージャー(EM) / PM: プロジェクトの進捗管理や、メンバーの育成・評価(1on1 など)を通じて、チーム全体の成果を最大化する役割。

コードを書く技術力に加えて、コミュニケーション能力や問題解決能力、ビジネスの視点が求められます。技術でチームを導き、事業の成功に貢献することで、エンジニアとしてのキャリアを新しいステージへ進めることができます。


Ruby の将来性に関する Q&A

最後に、ここまで読んでもまだ残るかもしれない、具体的な疑問にお答えします。

今から未経験で Ruby を学ぶのは「やめとけ」って本当?

一概にそうとは言えません。むしろ、Web 開発の楽しさを知るには最適な選択肢の一つです。

「やめとけ」という意見は、求人の絶対数が Java などに比べて少ないという事実から来ています。しかし、Ruby on Rails は、Web アプリが動く仕組みを体系的に学べる、とても優れた教材です。学習コストが低く、日本語の情報も多いので、初心者が「自分で Web サービスを作る楽しさ」を実感しやすいという大きなメリットがあります。

Web 開発の基本を学び、自分のオリジナルサービスを作ることができれば、そのやる気を評価してくれる企業への道は十分に開かれています。

Python が強くなると、Ruby の仕事はなくなりますか?

なくなりません。「得意なことで役割分担する」という流れが、よりハッキリするだけです。

これまで見てきたように、AI・機械学習・データ分析の分野では Python が強いのは間違いないでしょう。一方で、「人間が使う Web サービスを、スピード感をもって開発する」という分野では、これからも Ruby の強みが生き続けます。

Ruby on Rails はもう古い技術ですか?

「古い」のではなく「成熟して、信頼できる技術」と考えるのが適切です。そして、今も進化しています。

IT の世界で「枯れた技術」という言葉は、長く使われる中で多くの不具合が解消され、成功法則が確立された「安定していて信頼性が高い技術」というポジティブな意味で使われます。よくわからない新しい技術を選ぶよりも、予期せぬトラブルが少なく、安心してビジネスの土台にできます。

さらに、Rails は決して進化を止めていません。YJIT による性能アップや、Hotwire による新しいフロントエンド開発など、時代の変化に対応し続けています。Rails はこれからも、Web 開発の世界で重要な役割を担い続けるでしょう。


まとめ:Ruby は進化を続ける、将来性豊かな「Web 開発のプロフェッショナル」言語

この記事では、Ruby と Ruby on Rails の将来性について、様々な角度から見てきました。

たしかに、Ruby はかつてのような「何でもできる万能言語」の座から下りたかもしれません。しかし、それは決して「オワコン」を意味するものではありません。

Ruby は、自らの弱点を認め、YJIT や静的型付けといった技術でそれを乗り越えながら、「ビジネスの課題をスピード解決する」という得意分野で、今も進化を続ける言語です。その高い生産性と、開発者を大切にする文化は、スピードが命である現代の Web 開発において、依然として強力な価値を持ち続けています。

これからあなたがキャリアを築くうえで大切なのは、「流行っているから」という理由だけで技術を選ぶのではなく、「自分はどうなりたいか(どんなサービスを作りたいか、どう働きたいか)」という目標と、その技術が持つ本質的な価値が合っているかを見極めることです。

もしあなたが、ユーザーに喜んでもらえる Web サービスを素早く開発し、育てていくプロセスにやりがいを感じるエンジニアなら、Ruby はあなたの最高のパートナーであり続けるでしょう。この記事が、あなたのキャリアへの不安を自信に変え、次の一歩を踏み出すための力強い後押しとなれば幸いです。

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